消費者運動「鯨類に感謝 @ Thanks Cetacea」 【くじらの消費者運動】

【鯨類食文化の理解促進】 捕鯨と「いるか漁業」。東京の鯨食人口は1割以上いるとされます。小型鯨類(いるか類)は、岩手、秋田、山形、福島、茨城、千葉、神奈川、静岡、山梨、和歌山、沖縄等の県内の地域での伝統食です。

スマスイ最高!シャチを水族館で見続けたいものです。シャチ捕獲は復活できる?(第一次の太地論争とはなにか)/シーシェパードと大津波/急進的な動物団体「アニマルライツセンター」は昔からビーガン方針。ただし大衆には呼びかけない。

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シャチは海の王者なので、ミンククジラを食べます。シャチの群れが一気にかぶりついている図です。正直、ミンククジラに生まれなくてよかったです。感謝して戴きます。

 

シャチは今でも人気ある動物

シャチを飼うワクワクする計画。

神戸市発表。「スマスイ」の未来図。

tabiris.com

www.nikkei.com

 

↓2009年とされる和歌山県太地町での映像

 

シャチは水族館の花形です。今もです。シャチの持続可能な捕獲はどうなっているでしょうか。生息状況を見極めながら、学術目的の捕獲を継続すべきであります。

日本は戦後直後は、海のギャング「シャチ」を駆除しました。漁業被害があるからでした。今ではシャチの頭数が少なくなった感があり、シャチはなるべく保全されているようです。

シャチ捕獲が事実上なくなったので、むかし存在した「むかしの太地論争」は、完全に消滅した感があります。


太地論争はいつからあるか? シャチ捕獲からはじまりました。

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太地での論争の歴史は、むちゃくちゃ悪質な映画「ザ・コーヴ」+異様な反捕鯨団体の嫌がらせ活動の以前にもあります。

日本叩きの悪質な映画「ザ・コーブ」で怒り沸騰し、捕鯨論争(太地論争)に来た人も多い昨今ですが、太地論争の歴史は踏まえておいたほうがいいです。以下、簡単に。

第一次太地論争と第二次太地論争

太地での論争には、第一次太地論争と、第二次太地論争とがあります。

第一次の太地論争は多くの方々が知らないかもしれません。第一次の太地論争は、1990年代に起きた静岡県伊豆半島での鯨類の追込み網漁(対称は小型鯨類)の捕鯨論争に、追加されて起きた感がある「太地町沖でのシャチの捕獲論争」のことです。

 

第二次の太地論争は、日本叩きで悪質な映画ザコーヴで動物活動家側の主張ばかりが知られている「鯨類の追込み網漁の是非の論争」(+イルカ飼育の是非)です。これは、2000年代には始まっています。ご存知の通り、現在も盛んに継続中です。(当方は、この論争の徹底抗戦のサポート(支援)のため地元民にスカウトされた過去があります。)

第一次太地論争で、当方が知ることを少しだけ紹介します

和歌山県太地町では、シャチの捕獲地(産地)です。(国内ほぼ唯一でした。)

シャチも水族館で飼育できますので、需要に応え、鯨捕り(漁業者)は飼育向けに僅かな頭数を生け捕りしていました。これを国内外の動物団体に目を付けられ攻撃されました。ほぼ唯一の産地なので、当時としては動物団体にフルボッコにされました。

この時は、太地沖での鯨類追い込み網漁そのものは、ほとんど叩きの対象ではなく、国内外の叩きの矛先は、伊豆の漁(小型鯨類の捕鯨)になっていました。その後、伊豆が漁に出れないようになってから、少しの期間をおき、残っている太地の鯨捕り(鯨類の漁業者)へ標的が移り、とても悪質な映画ザコーヴが出現することになりました。

第一次の太地論争は1990年代なので、インターネット(SNS)があまり盛んではなく、テレビや新聞が報じない限りはネガティブ情報はそれほど拡散せず、かつ日本では倫理哲学は無力(無能)ですから叩きが有っても無視していればよく、よって当時の動物活動家たちは「ほぼ無力の烏合の衆」と言ってもよく、国内のアニマルライツ団体や鯨類愛護団体が、太地でのシャチ捕獲を撮影したところで、その情報を知ることができる視聴者が限られ、あまり情報が拡散しなかったはずです。

シャチ捕獲を叩いた団体には鯨類愛護団体もありました。クマ牧場や動物園叩き(ズーチェック運動)で知られる「地球生物会議」(当時の代表は野上ふさ子)も叩いていました。(シャチは、特に保護すべき人気動物だからです。当時の手法は、団体ウェブサイトや会報、メルマガなどに抗議文を書き、監督官庁に意見を言う程度であって、今とあまり変わらない手法でしたが、今とまったく違うのは情報の拡散力と動員力で、当時と今とではインターネットでの情報拡散に差がありすぎます。また、この手の抗議活動が新聞に書かれたかさえ当方が覚えてない程度の「貧弱な抗議」とみなせる状態でした。めっちゃ悪質な映画ザコーヴでマスコミが過敏になっている今とは雲泥の差があります。

こう言った経緯で、第一次の太地論争を知らない人が多数いるわけです。

アニマルライツセンターとシャチ捕獲

アニマルライツセンターも、かつては太地に来て、鯨類の追い込み網漁によるシャチ捕獲を撮影し公表していました。当時存命した前代表のしわざだと記憶しています。しかし現地に潜入しても大した悪影響はなかったはずです。当時のインターネットは、社会への影響力が今と比べまったく乏しいからです。

 

アニマルライツセンターは「動物はごはんじゃない」がスローガンのようですが、当方はそれに対抗し、わかりやすく単刀直入に、「海豚はごはんです」が、当方が用いるアカウントの由来となっています。)

 

第二次太地論争はおりあいがつかない

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むかしむかしの熊野灘では、シャチも海の幸でした。

第一次の太地論争は、鯨捕り(漁業者)が、シャチ捕獲ができなくなって、おりあいがついた感があります。さまざまな原因で顧客(飼育者)がシャチを注文しなくなったので、シャチ捕獲が行われないまま、時が過ぎました。

シャチ展示はお金がかかる事業なので、シャチ飼育が可能な施設は、日本国内の少数の水族館に限られます。その水族館の利用者(入場者)も少数となります。したがって、何回かのネガティブ報道で、シャチ飼育(捕獲)を「異端狩り(魔女狩り)」してしまえば、野生捕獲は無くなる計算があったと推測しています。

現代の日本の海域に野生シャチの頭数が少ないと大衆の理解が進んだのか、他様々な要因で水族館が発注し難くなった感があり、注文が無ければ捕獲は無く、自然と論争が鎮火した感があります。

 

一方、第二次の太地論争は、鯨類の追込み網漁(+イルカの飼育)そのものが争点ですので、町(地域)の存亡にかかわる重大事となり徹底抗戦の方針を取らざるを得ませんから、「おりあうことはない」でしょう。

おりあうことがないと解っていながら攻撃し続けるのは、攻撃者が愚かだとしかいいようがなく、人生の時間の無駄使いではないかとも思えてしまいます。

 

シーシェパードと大津波

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2011年の東日本大震災の大津波で被災した捕鯨地で威嚇しながら記念撮影するシーシェパードの一味。シーシェパードの一味は前日に大津波を避けるよう警察官や町の住民らに助けられたが、一晩経つと地域を愚弄する行動に終始し、早々に帰国した。しかも数年後、首謀者は反省していない旨を述べ挑発した。

太地論争の余談ですが、日本叩きで悪質な映画ザコーヴ上映で調子に乗ったシーシェパードが、東北での海豚漁(銛で食用海豚を捕獲する漁)をも叩いたことがあります。東北で、いるか類が食用で捕獲されてるのを叩いたのでした。

ところが、2011年に東日本大震災での大津波で、街ごと生産地(小型鯨類の捕鯨基地)が流されてしまい、それを契機に、東北への叩きは鎮静化しました。被災地を批判すると人道に反するからです。被災地では、家族も自宅も家庭も仕事も街並みも消えてしまい、それでも生存者は生きていかねばならないのですから、そこに捕鯨論争を持ち込み生存者の仕事を奪うのは、ただでさえ被災地に仕事が無く希望が無い中、人道に反するのです。

(そういえば、人道に反する説明は、反捕鯨ジャーナリストらにも忠告したことがあり、素直に忠告に従ったようです。ただし、一部の悪質なアニマルライツ組織は人道なんて理解しませんから、監視員(潜伏員)を派遣してるようです。やめなさい、被災地いじめは。)


編集後記)急進的な動物団体「アニマルライツセンター」は、昔からビーガン方針。ただし大衆には呼びかけない。

当方は20年近く、過激な動物団体を観察し続けており、アニマルライツセンターも対象でしたので解説しますと、昔は、ヴィーガン向けの食材に乏しかったので、その団体を含め多くの動物団体が、大衆への推奨に採用しなかったです。

今は食品メーカーが何社も作る便利食材「大豆ミート」(大豆のタンパク質から作ったお肉の代替品。完全に植物性でビーガンが利用可能)がありますが、当時はこの手の加工食品は存在せず、また、ビーガンに不足する栄養素を簡単に補給できるサプリメントも無い時代でした。

当時の急進的な活動家(や環境テロリスト)などのごく一部の者は、「豆腐食え」と、そまつな食事を推奨するバカみたいな主張をし、脳に栄養が足りないとビーガンが笑われた時期でした。当時は、多くの動物団体が、ビーガン食の推奨を大衆運動の宣伝に取り込めない(取り込んだら、新たな支持者がためらって増えないので採用できない)という時代でした。

動物団体の構成員が、各自の信条に沿い、菜食主義の食事を工夫した時代だったのですが、豆腐(日本では納豆も)を多用する「暗い食イメージの時代」といえます。(いまでも、京都あたりの幸子さんとかいう急進的アニマルライツ活動家は、納豆を多食する暗いそまつなイメージの食生活のようです。)

昔は、この暗いそまつなイメージを利用し、急進的な動物思想に近寄らぬよう抑止力にできたのですが、海外で「畜産が地球環境に悪い」と信じる人が多くなると打破されます。ヴィーガンの台頭を招き、それに付随し、ビーガンの食生活を支援する加工食品が次々に登場し、大衆がヴィーガニズム(絶対菜食主義)に陥り易くなり、とうとう動物愛護の急進地カリフォルニアの州知事ターミネーターさん)までが「環境のために肉減らせ」と言って人気が得られるような社会が異国の一部地域にでてきました。

しかし、大半の人類は「動かざること山のごとし」が標準仕様なので、ビーガン(完全菜食主義の者)は、動物愛護が盛ん過ぎる国でさえ、多めに見積もっても人口の数%しか居ないのが現実であり、これは、人類の多数派が「動物解放論のピーター・シンガーのような倫理哲学の研究者の論へ中指を立てている」と言えます。昔と変わらず動物園は人気動物や赤ちゃん情報で来園者を集め、昔と変わらず世界各地で畜産農場は家畜を出荷し、昔と変わらず世界各地で農薬と大型農機具を使い、害獣駆除をしながら、農業を営んでいます。

 

ちなみに、農業関連の基礎的な情報では、2050年の世界の畜産は、人口の増加や需要の増加に合わせ、今(2014年頃だったか?)の1.5倍に成長し、特にアジアが需要が拡大し、アジアは世界各地から輸出する予想がでています。畜産は減りそうに無いようです。

 

そうそう、動物愛護が盛ん過ぎる英国から、英国産ビーフ(牛肉)も日本へ輸出されていますね。英国では、家畜の消費が殆ど伸びない(むしろ徐々に減る可能性)と予想されていますから、その分をアジアへの輸出で稼ごうという算段でしょうか。

ウシ・ブタはいいけどクジラはダメの感覚は「さすがにおかしい」(自国の産業だけは死守)と思います。