消費者運動「鯨類に感謝 @ Thanks Cetacea」 【くじらの消費者運動】

【鯨類食文化の理解促進】 捕鯨と「いるか漁業」。東京の鯨食人口は1割以上いるとされます。小型鯨類(いるか類)は、岩手、秋田、山形、福島、茨城、千葉、神奈川、静岡、山梨、和歌山、沖縄等の県内の地域での伝統食です。

偉大な知的論争(反捕鯨国のオーストラリアでは羊は金づる)/悪評高い「生きた家畜の輸出」で儲ける豪の畜産/豪とカンガルー銃猟/豪の動物愛護家がインドネシアのハラール屠畜を蔑視しジャングルが消える/南極海:豪の領土意識

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くじらのおいしいおすし

 

偉大な知的論争(反捕鯨国のオーストラリアの羊は)


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豪人「クジラは特別。捕鯨は野蛮」

羊「生き物すべて特殊ですが…」

豪人「わしらがクジラを特別だと思うから、クジラは特別なの」(←羊は我が国の外貨獲得手段であるから権利はあげません

羊「メーーー」

「欧米で鯨が特別視される理由の批判的考察」 河島 基弘 PDF文書

 

生きた家畜の輸出で儲けるオーストラリア畜産

 

どこの国も、自国の産業の保護をします。オーストラリアもです。

オーストラリアは、生きた家畜(羊もある)を船で他国に輸出しますが、

輸出する船での飼育状況がめちゃくちゃ劣悪としかいいようがなく、

死ぬ家畜、弱った家畜がいくつもでるようです。

ぶっちゃけ事業者は経費をケチりすぎでしょう。

でもオーストラリア政府は、輸出を継続する方針です。

(↓こういう記事はたまにしか読みたくないです)

www.afpbb.com

 

実はむかしから、生きた家畜の船での輸出は、国際的に問題視されてます。

むかし、輸入国(途上国)が怒り、輸入差し止めを行い、

先進国オーストラリアの「生きた家畜を輸送する貨物船」が

立ち往生した事案が発生したりしました。

 

国際的に問題視されても、

オーストラリアでは、畜産は、地方経済を支える産業で、政治力が有る産業です。

生きた家畜の船での輸出は、悪評が出ても続けざる得ず、

オーストラリア政府は「業界の要望通りに」産業を守る方向に動きます。

 

どこの国でも自国の産業は守るのです。

そして、国内に発生した不満は、他国を叩きごまかすふしもあります。

その動きのひとつが捕鯨論争かも知れません。

 

オーストラリアとカンガルー銃猟

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2013年の文書で、カンガルーとワラビーは20年間で9000万頭が、商業捕殺されたとのことです。↓

The past 20 years has seen approximately 90 million kangaroos and wallabies lawfully killed for commercial purposes.

過去20年間で、商業目的で約9000万のカンガルーとワラビーが合法的に殺されています

archive.fo

 

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カンガルーの商業収穫は、2012年には1,560,586頭と記録されています。

(出典は、豪の環境エネルギー省 (PDF文書)。)

 

捕鯨論争をしていると、反捕鯨国の矛盾が気になります。

あるジャーナリストが、

国際捕鯨委員会(IWC)の際、

捕鯨国オーストラリアの代表団のお役人に、

カンガルー狩猟(駆除)への見解を聞いたら、

「ルールを厳しく定めているから良い」とお役所答弁でした。

 

しかしながら、カンガルー狩猟のルールとは、記憶してるところでは、

カンガルーの急所をクリーンヒット(完璧な即死)を定めていたはずです。

でも、ヘリコプターから逃げ回る動物をしとめたり、

あるいは、夜間に狩猟した場合は、

すべての獲物に、その急所へ正確に弾を当てること(完璧な即死)は不可能(漫画レベル)です。

↓上記の問題点を指摘する文書

Similarly, while the Codes do not override state and territory animal welfare legislation, acts of cruelty are very rarely reported as shooting usually takes place at night. As such, the first shortcoming of the regulatory system is that it is very difficult to enforce.

同様に、規制は州および準州の動物福祉に関する法律を無効にしませんが、射撃は通常夜間に行われるため、残虐行為はほとんど報告されません。そのため、規制システムの最初の欠点は、施行が非常に難しいことです。

archive.fo

 

インドネシアでの森林開発は、オーストラリアの動物愛護団体の圧力の結果の部分もあります。牛屠畜を嫌がる動物愛護が結果としてジャングル破壊になっています。

 

インドネシアは、長年、オーストラリアからの生きた牛の輸出の輸出に、牛肉供給を頼ってきました。

が、しばし、インドネシアイスラム式のハラール屠畜は残酷と、豪内の動物活動家が怒り、それをうけ、豪政府が輸出禁止をしばし行います。

www.nikkei.com

 

牛肉は必要な食材です。

途上国は徐々に牛肉の需要が拡大する未来があります。

牛肉の供給が安定しないなら、自給率を高める外は無いです。

というわけで、急進的な動物愛護が、インドネシアの牛生産を徐々に拡大させる要因の一つとなりました

 

一方、インドネシアでは、焼き畑が国際的に問題視されました。

ジャングルが焼かれて開墾され、農地になるのです。

新たな農地は、主にパーム油生産のために使われたようですが、

家畜のために牧草も作られます。牛のためです。

というわけで、急進的な動物愛護が、ジャングル開発の要因の一つとなりました

 

動物愛護思想の実現よりも、ジャングル保全が優先なのは、人類の未来にとって自明なことと思います。

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編集後記)オーストラリアと南極海:豪人の領土感覚

南極大陸に領有権を主張するオーストラリアと、南極海について捕鯨論争すると、

豪人の領土感覚という豪人の自国意識(南極海はおれの庭)と論争することになり、

話がまとまるわけも無い部分がありますね。

南極海クロミンククジラは、資源豊富でクリーンで味が良いのですけれども、

難敵と闘いながら確保するのは、なかなかしんどい歴史でした。

調査捕鯨母船「日新丸」率いる調査捕鯨船団は、ごくろうさまでした。

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